不思議な隣人

我が家は現在、息子たちが独立しているので、夫婦二人だけで住んでいます。
これは一見のんびりできてよさそうですが、私が休みの日には専業主婦で時間を持て余している妻が待ち構えているので、自分のペースで生活できない、という難点があります。

自分の好きなときに好きなことをやる時間をつくれた、サラリーマン時代の単身赴任生活が懐かしいです。
その単身赴任中のエピーソードをひとつ..。

茨城県のH市に単身赴任していた時、アパートの隣の部屋に不思議な住人がいました。
朝は私が寝ているうちに出かけ、夜は私が寝た後に帰ってきます。

そしていつも、部屋の中をバタバタと駆け歩いている音がします。
「随分忙しい人だなぁ、何の仕事をしているのだろう」と思っていたのですが、ある夜遅く玄関のインターホンが鳴りました。

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「はい、どなたですか?」と中から声をかけると、「隣の部屋のものですが、部屋の鍵が見つからないので、お宅のベランダから入らせていただけませんか?」。
扉を開けると、30歳前と思しき小柄な男性でした。

彼は私の部屋のベランダから、自分の部屋のベランダへ身軽に移っていきましたが、直ぐ戻ってきて、「窓の鍵がかかっているので入れませんでした」と外へ出て行きました。

どうするのかなと少し心配でしたが、しばらくするとまたインターホンが鳴り、「鍵が見つかりました、ありがとうございました」とのことでした。

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それから何日かして、私が休みで部屋にいたとき、アパートの前にトラックが停まる音がしました。
運転していた人が隣の部屋に入る気配がしたので、その人が車に戻るのを窓から確認したら、先日の夜に部屋へ入れた彼でした。

そしてその瞬間、彼が朝早く出かけ、夜遅く帰宅し、部屋の中をバタバタ駆け歩く理由がわかりました。
かれはS急便のドライバーだったのです。

S急便のドライバーは、荷物を運ぶ時も歩かないで小走りしなければいけない、と聞いたことがありますが、家の中でもその癖がついてしまうのですね。

それにしても、あんなに忙しい仕事をしていて、よく体を壊さないなと感心した次第です。

 (写真のカワラナデシコと本文は、関係ありません)

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